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<title>チラシの裏</title>
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<description>世界中の人にとって何の役にも立たない、人畜無害かつ荒唐無稽なブログのようなもの。</description>
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<title>妄信</title>
<description> 客観的に過ぎると言われた。彼女はいつも主観的で、だから俺は客観的でいなければならないのだと反論した。バランスを取らなければいけないと思っていたのだ。天秤の左側に錘を載せたなら、右側にも同じだけ載せる。そうでなければ天秤は傾いて、すべて零してしまう。彼女は俺に好意を告げた。俺は何も答えられなかった。彼女が俺を好きならば、俺は彼女を好きになってしまってはいけない。好意だけではバランスが崩れてしまう。雨
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<![CDATA[ 客観的に過ぎると言われた。<br />彼女はいつも主観的で、だから俺は客観的でいなければならないのだと反論した。<br />バランスを取らなければいけないと思っていたのだ。<br />天秤の左側に錘を載せたなら、右側にも同じだけ載せる。<br />そうでなければ天秤は傾いて、すべて零してしまう。<br />彼女は俺に好意を告げた。<br />俺は何も答えられなかった。<br />彼女が俺を好きならば、俺は彼女を好きになってしまってはいけない。<br />好意だけではバランスが崩れてしまう。<br /><br />雨が降っていた。<br />屋外に設置された喫煙所の屋根から出て、彼女は静かに傘を差した。<br />それを見送り、安堵している自分がいた。<br />煙草を吸っていると、誰かが話しかけてきた。<br />喫煙にやってきた二人組の女性だった。<br />二人ともけばけばしく、あまり俺が好まない人種だった。<br />彼女たちは俺の名前を知っていたが、俺はどうしても彼女たちが誰だかわからなかった。<br />二人は笑いながら話し続けた。<br />会話は思いのほか盛り上がり、釣られて俺も笑った。<br />その顔、笑ってる顔の方がいいと指摘された。<br />俺は一瞬呆気に取られ、こうかと笑みを浮かべてみた。<br />何、その顔と笑われた。<br />意識して笑うことすらできないのだろうか。<br />少しだけ悲しい気分になった。<br /><br />雨上がり、帰路に着こうとしていた俺は大学の坂を唐突に駆け下りていた。<br />気候は暑かったのか寒かったのか。<br />何もわからなかった。<br />ただ長年スポーツ一つしてこなかった身体は驚くほど軽かった。<br />息は乱れず、汗も滲まない。<br />坂を下りきろうかという頃、コートを翻して前方を走る彼女を見つけた。<br />そのコートを見て、外は肌寒かったのだなと漠然と思った。<br />俺は彼女を目指して一層ペースを上げた。<br />何としても追いつきたかった。<br />追いついて、デートに誘いたかった。<br />今、誘わなければもうチャンスはないはずだった。<br />明確な理由はもう思い出せないけれど、そのことが直感的にわかっていた。<br />だから俺は馬鹿みたいに走った。<br />それでも彼女には一向に追いつけない。<br />彼女は坂を下り、踏切を超え、人で溢れるアーケードを通って駅を目指していた。<br />その背中を見つめながら俺もアーケードに入ったとき、そういえば彼女は陸上部だったと思い出した。<br /><br />駅に辿り着いたとき、すでに彼女は改札を抜けていた。<br />強行突破しようかと逡巡し、すぐ傍で目を光らせている駅員を見て断念した。<br />券売機に飛びつき、入場券を買おうとボタンを探した。<br />こんなときでも節約しようと考えているなんて、今思えばおかしな話だ。<br />何でもいいから適当に買えばよかったのに。<br />入場券のボタンはなかなか見つからなかった。<br />そもそも券売機の背が高すぎて、まともにボタンが見えもしなかった。<br />焦りで叫びだしたい気分になった。<br /><br />ようやく改札を抜け、連絡通路に繋がる階段を駆け下りた。<br />彼女は向かいのホームから電車に乗る。<br />普段なら一分と経たず駆け抜けられるはずの道程が、しかしこの時には違った。<br />あちらこちらが封鎖され、新たな回り道が設けられていて、迷路と化していた。<br />通路を走り、階段を駆け上がり、てんで的外れな所に出てしまった。<br />階段を飛び降り、通路を走り、行き止まりを示す虎縞模様のバーとフェンスに直面した。<br />まるっきり迷路実験のラットのようだった。<br /><br />奔走し、また新たな階段を上ろうとしたとき、声を掛けられた。<br />同郷の徒で、高校の後輩だった。<br />不思議と、焦りは霧散していった。<br />そういうことかと思った。<br />合点がいった。<br />異様にのっぽだった券売機も。<br />小さな駅がこんなに広大になってしまったのも。<br />見たこともない後輩が俺を知っていたことも。<br />そして、見たこともない後輩を後輩だと認識できたことも。<br />バランスが崩れてしまっていたのだ。<br />天秤の錘は零れ落ちてしまっていたのだ。<br />だからあんなにも身体が軽かったのだ。<br /><br />大学は楽しいですか、と後輩が問うた。<br />さぁ、どうだろうな、と答えた。<br />楽しまないと損ですよ、せっかくなんですから、と後輩。<br />あぁ、そうだろうな、と俺。<br />続けてこう言った。<br />今度、美味い店に連れて行ってやるよ、値段は高いけれど。<br />目の前にいる見も知らぬ後輩に、何かをしてやりたいと思った。<br />天秤の皿には、もう何も載ってはいない。<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2009-10-06T20:16:09+09:00</dc:date>
<dc:creator>山本拓哉</dc:creator>
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<title>もうすでに内容が大分曖昧</title>
<description> カムイ外伝を見に行って参りました。久々のやっちまった感。ちなみに原作については全く知りません。そんな人間が外伝を見たことがそもそもの間違いだと言われればそうなのかもしれません。しかし主演の松山ケンイチは好きですし、脚本もクドカンだと言うのですから、期待しても無理なからぬことではないでしょうか。ただ始めにぶっちゃけてしまうと、本当にクドカン書いたの？というレベル。まぁ、その脚本に関しては内容以外で非
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<![CDATA[ カムイ外伝を見に行って参りました。<br /><strong>久々のやっちまった感。</strong><br />ちなみに原作については全く知りません。<br />そんな人間が外伝を見たことがそもそもの間違いだと言われればそうなのかもしれません。<br />しかし主演の松山ケンイチは好きですし、脚本もクドカンだと言うのですから、期待しても無理なからぬことではないでしょうか。<br />ただ始めにぶっちゃけてしまうと、本当にクドカン書いたの？というレベル。<br />まぁ、その脚本に関しては内容以外で非常に物申したいことがあるわけですが。<br />以下はネタバレということで真っ更な状態で劇場に足を運びたいという方はリターンを。<br />ちなみに真っ更な状態で見て、終了後に真っ白な状態になってしまっても責任は持ちません。<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>日記</dc:subject>
<dc:date>2009-09-22T07:41:54+09:00</dc:date>
<dc:creator>山本拓哉</dc:creator>
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<title>I am me.</title>
<description> 小学校以来の付き合いであるIは俺にとてもよく似ていた。好きな映画も、よく聞く音楽も、趣味を共有することができた。タイプの芸能人も、人生観も、価値観というものの大凡が似通っていた。Iは俺のことを気に入っていた。Oからよくそういったことを聞かされた。俺もIのことは気に入っていた。Oにはよくそういったことを話した。世の中には自分と似た人間が三人存在するという。これは顔の造形について述べているのだけれど、内面
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<![CDATA[ 小学校以来の付き合いであるIは俺にとてもよく似ていた。<br />好きな映画も、よく聞く音楽も、趣味を共有することができた。<br />タイプの芸能人も、人生観も、価値観というものの大凡が似通っていた。<br />Iは俺のことを気に入っていた。<br />Oからよくそういったことを聞かされた。<br />俺もIのことは気に入っていた。<br />Oにはよくそういったことを話した。<br />世の中には自分と似た人間が三人存在するという。<br />これは顔の造形について述べているのだけれど、内面にも適応されるというのなら、Iは間違いなくその内の一人だった。<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>物語</dc:subject>
<dc:date>2009-09-07T21:12:47+09:00</dc:date>
<dc:creator>山本拓哉</dc:creator>
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<title>おばあちゃあああああああああああん！！！（のび犬の声で）</title>
<description> 台風も過ぎ、ついでに地震まで過ぎ、昨日今日と夏らしい気候でした。太陽が眩しくて敵いません。そういえば、世の中には太陽を見てくしゃみが出る人と出ない人がいるそうです。光くしゃみ反射という間抜けなネーミングがなされている現象。私は前者で、てっきり皆が皆そうなのかと思っていたのですが、むしろ少数派なのだと知って小さなサプライズを味わいました。癖毛といい光くしゃみ反射といい、全くもっていらん優性遺伝ばっか
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<![CDATA[ 台風も過ぎ、ついでに地震まで過ぎ、昨日今日と夏らしい気候でした。<br />太陽が眩しくて敵いません。<br />そういえば、世の中には太陽を見てくしゃみが出る人と出ない人がいるそうです。<br /><strong><u><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E3%81%8F%E3%81%97%E3%82%83%E3%81%BF%E5%8F%8D%E5%B0%84" target="_blank" title="光くしゃみ反射">光くしゃみ反射</a></u></strong>という間抜けなネーミングがなされている現象。<br />私は前者で、てっきり皆が皆そうなのかと思っていたのですが、むしろ少数派なのだと知って小さなサプライズを味わいました。<br />癖毛といい光くしゃみ反射といい、全くもっていらん優性遺伝ばっかりで自分のDNAには心底がっかりです。<br />そんなわけでくしゃみのリスクを犯してまで本日はサマーウォーズを観に行って参りました。<br />夏を感じられる映画が観たい気分だったのと、何より劇場の音響設備で山下達郎の歌う主題歌が聴きたかったというのがその理由。<br />CMでこの主題歌を聴く度に得も言われぬ郷愁の念というか、センチメンタルな気分を味わっていました。<br />となれば、これは是非ともフルサイズかつ最高の環境下で聞かざるを得ないでしょう。<br />私のように曲目当ての人間もいることを考えると、主題歌はやはりなかなか重要なファクターなのだと実感します。<br /><br />というわけで劇場に足を運んだのですが、そこは恐るべきかな夏休み。<br />蛆虫の如き人の群れが、蛆虫のような顔をしてチケット売り場に蔓延っていました。<br />失念していましたが、水曜はレディースデーだという事実もあの蛆虫噴出に一役買っていたのでしょう。<br />余談ですが以前、美容師が「レディースデーがあるのにメンズデーってないのは何でなんですかね！？」と憤慨していました。<br /><strong>「あんた女なのにどうしたんだ」</strong>と内心思いました。<br />加えて「レディースデーの反対ならジェントルメンデーではなかろうか」とも。<br />こんな美容師に対する私の感想はどうでもいいのですが、何が言いたいかといえば、「レディースデー」は「ウィメンデー」ではないということ。<br />故に対義語は「メンズデー」ではなく、「ジェントルメンデー」になるのです。<br />ずばり言ってしまえば、<strong>淑女以外は割引するな</strong>と。<br />いけしゃあしゃあと「私は淑女ですわよ」って顔して割引を受けるとは何たる厚顔さ！<br />むしろそこで「まだまだ私は至りませんので…」と辞退してこそ真に割引されるべき淑女と言えるでしょう。<br />…あぁ、おばあちゃんの声が聞こえる気がします。<br /><i>屁理屈捏ねる男は嫌われるよ</i>、と。<br />無論、レディースデーなんてのはマーケティング的に考えれば平日に暇を持て余している主婦層をターゲットにした戦略であろうなんてことは理解しています。<br />けれど女性が幅を利かすこの時代において、もう少し位男に優しいシステムを作ってもいいんじゃなかろうかと…。<br />まぁ、こんなことを目付き悪く考えながらチケット売り場の行列に並び続けました。<br />お目当ての回は席がほとんど埋まっていましたが、そこは一人だということが活きてきます。<br />友達連れやカップルとは異なり、一箇所いい場所が開いていれば構わないのですから。<br />連席という制約がない素晴らしさ。<br />自由と書いてロンリーと読むのです。<br /><strong>逆にしてくれ！</strong><br />孤独と書いてフリーダムと読むのです。<br /><span style="font-size:large;"><strong>どっちにしても虚しかった！</strong></span><br /><br />映画本編に触れる前振りが長くなりましたが、いよいよ内容に関して。<br />以下は例によってネタバレを含むので、その点はご留意を。<br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>日記</dc:subject>
<dc:date>2009-08-13T00:26:22+09:00</dc:date>
<dc:creator>山本拓哉</dc:creator>
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<title>タマネギ</title>
<description> 本当の自分はどんな奴なのだろうか。生身の自分は何者なのだろうか。偽装のため、処世術として、いくつもの皮を被った。そうして、丸々と立派に見えるようになったのかもしれない。けれど、あるとき、ふと虚しくなった。タマネギは、林檎が羨ましかった。彼女には固い芯があったから。タマネギは、アボカドが羨ましかった。彼には大きな種があったから。タマネギには何もなかった。剥いて剥いて、残るのは虚無だけだった。「俺の虚
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<![CDATA[ 本当の自分はどんな奴なのだろうか。<br />生身の自分は何者なのだろうか。<br />偽装のため、処世術として、いくつもの皮を被った。<br />そうして、丸々と立派に見えるようになったのかもしれない。<br />けれど、あるとき、ふと虚しくなった。<br />タマネギは、林檎が羨ましかった。<br />彼女には固い芯があったから。<br />タマネギは、アボカドが羨ましかった。<br />彼には大きな種があったから。<br />タマネギには何もなかった。<br />剥いて剥いて、残るのは虚無だけだった。<br />「俺の虚はどこからどこまでで、実はどこからどこまでなのか」<br />結局のところ、全てが自分であり、全てが自分でないのだろう。<br />薄っぺらい皮の連なり。<br />生まれながらの偽者。<br />誰かが言った。<br />あなたは伝説に似ていると。<br />嘘偽りが重なり、一つの存在になる。<br />どれだけ有難がられようと、所詮は空虚に他ならないかもしれない。<br />あぁ、そうかとタマネギは考える。<br />だから人は涙を流すのだろう。<br />無意味な自分を切り刻む、その物悲しさを以って泣くのだろう。<br />何のために皮を重ね着したのかは忘れてしまった。<br />気が付いたときには、確かにいたはずの自分という存在が思い描いた空想だけが残った。<br />そして、その空想が実体になってしまった。<br />食した人は、俺たちを辛いと言う。<br />それは消失してしまった本体が残した、辛いと思う感情の名残。<br />なんてオカルトチックな話だろうか。<br />今の俺は、幾層もの皮に宿った残留思念にも等しい。<br />“魂葱”とでも書けば、いくらか格好も付くかもしれない。<br />いっそ開き直ってしまおう。<br />俺は生まれながらの名役者。<br />誰も俺の存在がフィクションだと気が付かない。<br />そう思えば、大根に対してくらいは優越感にも浸れる。<br />タマネギという伝説としてここに在ろう。<br />何一つ思い出せないタマネギは、それでも一つのアイデンティティを獲得した。<br />偽者である、というアイデンティティを。<br /> ]]>
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<dc:date>2009-08-07T03:52:04+09:00</dc:date>
<dc:creator>山本拓哉</dc:creator>
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